人の感情にストレートにひびくラジオの魅力を、お客様と、リスナーと共感する仕事
「正直、テレビやネットが普及しているこの世の中で、“ラジオ”ってなくても生きて行けると思います。でも、ラジオがあるとなんか心が豊かになる、ロウソクの灯りのように、人の心を震わせるものがあるんです」
そうラジオの魅力を話すのは大手ラジオ局のエフエム東京にて、営業として働く佐久間晶子さん。テレビやネットのようにビジュアルで表現していない分、ラジオはリスナーの経験や想像力によって受け取り方、感じ方も様々、無限の可能性を秘めているという。今回はそんな彼女が魅せられたラジオ局の仕事の裏側をのぞいてきた。
Gジャンに白のパンツという、営業職とは思えないカジュアルな服装からも、業界ならではの自由さが感じられる佐久間さん。入社9年目ということで大手電機メーカーからテーマパーク、化粧品会社まで幅広いクライアントを持ち、ラジオ広告に留まらず、イベント企画やWEBプロモーションなど数々の企画に携わっている。そもそもラジオ局における営業の仕事とはどんなものなのだろうか。
「私たち営業の役割はスポンサーを獲得すること。他のメディアも営業の方は同じ様なミッションを持っていると思うのですが、テレビ・新聞・雑誌などと比較したときに、決定的に違うのは“枠”を売る営業スタイルではないという点。まず、お客様に“ラジオ”に興味を持っていただくこと。そして番組のコンセプトに共感していただいて初めてお取引が始まる、営業や制作の熱意が問われる営業なんですよ」
形として見えない“ラジオ”の魅力や、その番組を通して伝えたいメッセージを一人ひとりが深く理解し、情熱を持って伝えなければ、お客様に価値を感じてもらうことはできないため、営業において企画書とプレゼンが重要。そのため、帰りが遅くなってしまうこともよくあるという。基本的に番組を企画するのは制作というものの、営業も一緒にものづくりをするメンバー。時には営業サイドから新番組が生まれることもあるほどだそう。決して簡単ではない仕事を、そこまでがんばれる理由とは?ラジオの魅力とはどんな点にあるのだろう。
「なぜ今ラジオなのか。最初はお客様も疑問を持たれているケースがほとんど。しかし、TOKYO FMのスポンサーには、単純な費用対効果ではなく、ラジオが持つメッセージ性の強さやエモーショナルな部分に魅力を感じていらっしゃる方が多いですね。装飾されていないリアルさや、音から広がるリスナー一人ひとりの想像力が番組を創る。こんな感覚はラジオだからこそ味わえるものだと思います。“心が震える”感覚をお客様と共有することはとても時間がかかりますが、一緒に番組を創り上げたときの感動はひとしお。何でも簡単に手に入る、発信できる、こんな時代だからこそラジオのアナログな魅力がより引き立ちます」
ただ聞いているだけではなかなか見えない、ラジオ局の裏側。それは番組制作の人だけでなく、営業やスポンサーなど一人ひとりの想いによって創られているメディアだということ。後半は佐久間さんがどんな風にこのお仕事に就いたのかお伺いした。
「何かを伝えたい、多くの人に伝えたい、感動を共有したい」からラジオを選んだ
学生時代からマスコミ業界を志していた佐久間さん。昔からモノづくりが好きで、自分が創り上げたものを誰かに見てもらうことや、人を喜ばせることが好きだったそう。大学にてメディア文化論を専攻し、実際に映像制作を体験するなど、マスコミで働くことのイメージをつけていたようですが、やはり、入社後はギャップがあったようだ。
「入社後、任されたのはWEB広告を提案する営業。ラジオの仕事がしたくて入社したのにラジオに直接携われないもどかしさや、飛び込みやテレアポの営業スタイルに、なんで私この仕事しているんだろう、と思うこともありました。しかし、徐々に提案できるものの幅が広がり、お客様も増えていくうちに仕事のスケールの大きさや影響力を実感し、なんておもしろい仕事なんだろう!どんどんハマっていきましたね。番組内容や広告次第でリスナーが瞬時に反応してくれ、また、その反応が本当に100人100様。音声に限界はないんだなぁと今だに感動の連続です」
入社から9年目を向かえ、いち営業として活躍しながらも、チーフとしてメンバーを育てている佐久間さん。マスコミという業界柄、お仕事もハード。平日はほぼ終電近くまで仕事のよう。そんなお忙しい中でも、しっかりプライベートも充実させている点が同じ女性から見てとっても魅力的。現在交際中の彼とは約2年の交際を経て、今年結婚を迎えるよう。ずばり、仕事と恋愛の両立の秘訣とは?
「私にとって恋愛やトキメキは人生を楽しむ上で必要不可欠なもの。どんなに忙しくても、好きな人だけはつくっていたいな、と思っています。彼はスポーツで全国優勝を目指しているほどの努力家なので、頑張る彼の姿が刺激になり、仕事も頑張れるという良いサイクルが生まれています。今後、どのような働き方をしていくのかはまだわかりませんが、どんな形であれ、“うちの母ちゃんかっこいい!”と子どもに言われるような人生を送りたいですね」
一見、華やかなマスコミ業界ですが、仕事上で求められるのは他の業界と変わらず地道な営業活動。その分、業界の方と出会える機会が豊富なため刺激も十分。残念ながらココで名前を挙げることはできませんが、あの大物俳優と飲み交わしたこともあるらしいというからうらやましい!
一日があっという間に過ぎてしまう、というほど仕事も恋愛も一生懸命な佐久間さん。その明るくポジティブな姿勢に元気をもらった。