幅広い趣味、志向を反映した番組作りが求められるCS放送
「人が笑ってくれることをいつも考えているんです。サービス精神が旺盛なのかもしれませんね」と笑顔で語るのは、人気テレビ局フジテレビジョンに新卒で入社し、現在は同社が運営するCS放送、「フジテレビONE」、「フジテレビTWO」「フジテレビNEXT」の企画、編成担当として奮闘する橋口愛さん。入社5年目にして企画した番組を実現させ、数々の担当番組を持つ彼女は「将来、日本のエンターテインメント界を盛り上げていけるように成長したい」と目をキラキラ輝かせる。今回はそんな彼女を憧れウーマンとしてご紹介。
橋口さんが所属するのは、誰もが視聴する地上波番組とは異なり、別途契約が必要となる、有料CS放送の運営部だ。加入者を増やすためにも幅広い趣味、志向を反映した番組作りが期待されている。
「地上波番組だと高い視聴率を目標に掲げることが多いですが、CS番組の場合は加入者を増やすのがミッションとなります。料金を支払ってまでも見たいと思われる番組を作らなくてはいけないのです。自分の好きなものに対してはお金を払っても惜しくないというのが一般的。好きなミュージシャンの特番があるのなら、好きなチームの試合を見られるなら…と多くの人の好きなジャンルやトピックスを網羅していくことが重要なのです」
フジテレビONE TWO NEXTの番組は、プロ野球東京ヤクルトの全試合、サッカー、競馬、ゴルフ、柔道、F1などの中継を始め、音楽ライブ、オリジナルバラエティ、オリジナルドラマ、米ドラマ、韓流・華流ドラマ、アニメなど地上波番組では見られないコンテンツが多数揃っている。橋口さんはそれらの「編成」と呼ばれる、1日100本以上ある番組をどの時間帯に放送するのが視聴者にとってよいのかを考え、正確なタイムスケジュールを立て番組表を作っていく仕事を担っている。
また担当番組に関しては、ディレクターと制作チームを交えて、番組の企画会議を開き、番組構成や進行方法を決定する。その後番組が出来上がれば、放送前に全てプレビュー、チェックを行う。
新人でも企画書はいくらでも出せる。
面白ければ、チャンスをもらえる環境
番組の企画を実現するには長年の知識と経験が必要なのではと想像するが、橋口さんの部署では新人でも面白い企画書を出せば、どんどん挑戦できる環境が与えられるという。
「毎週部署のメンバー全員で行われるブレスト会議は新人でも企画書を提出できます。35人いるメンバー全員が3枚ずつの企画書を持ち寄り、意見を言い合うのです。ブレスト会議は新人でも、先輩でも面白い企画を持ってきた人が評価される場所。そんなざっくばらんに意見を言い合える環境があるから、次は自分の企画を採用されたいと日々仕事に取り組めているのです」
橋口さんが初めて実現させた企画は、今年7月に1時間枠で放送された「
鍵盤の貴公子」。若きイケメンピアニストの超絶テクニックを複数のカメラで撮影し、その華麗な演奏を披露するという番組だ。
「フジテレビONE TWO NEXTは、ロック系の音楽番組をよく放送します。今までにない音楽番組を作りたいなと考えている時、ピアノをやっていたこともあり、ピアノで何か面白い企画が出来ないかと思ったのです。そして毎日頭の中で『ピアノ、ピアノ』と繰り返し、出会ったのが、『LesFreres(レ・フレール)』というイケメンのピアノデュオでした。彼らの演奏を見てこれを番組にしたい!とすぐに企画書を書きました。そしたら、見事実現。公開収録はLesFreresの人気で応募が殺到し、収録日は普段見ることのできないお客様の嬉しそうな笑顔を見れて、すごく感動しました」
こうして1つ1つ新たな経験を積み、将来の夢に向かってステップアップしている橋口さん。現在担当している番組も数多い。「
男おばさん+」(フジテレビアナウンサー軽部真一と笠井信輔が送るエンタメ情報番組。毎回、大物俳優や有名監督がゲストとして登場、CSならではの本音トークが炸裂!)、「
コスコスプレプレ」(ケンドーコバヤシさんのMCで「これを見れば明日からコスプレイヤーになれる!!」をテーマに衣装の作り方やメイクの仕方、イベントのレポートなど)、「
あいのり2」(大好評だった「あいのり」が「あいのり2」となってフジテレビTWOでクリスマスの夜に復活)などだ。
テレビ番組から新たなエンターテインメントの形を提案していきたい
「自分が発信するエンターテインメントで人を楽しませたい」その想いを叶えるために多くの人にとって身近な存在である、テレビ番組を制作できるテレビ局へ就職。
「エンターテインメントといっても映画やイベント、ネット、ゲーム、音楽などみんなを楽しませられるコンテンツはたくさんあります。就職時にはイベント会社、ネット業界など様々な分野も視野に入れましたが、最もエンターテインメントの幅を広げやすいのは、誰にでも親しみのあるテレビだと思いテレビ局を選択しました。将来はテレビ番組とイベント、ネットコンテンツとの連動企画などを行い、テレビ番組という枠を超えた、エンターテインメントを創っていきたいですね」
入社5年目、まだまだ新人として先輩方の背中を見て学ぶことがたくさんある。しかし、どんな経験や知識よりも「エンターテインメントで人を楽しませたい」という熱い気持ちが彼女の仕事を支える上で最も大切なことだろう。これから彼女が生み出す数々の企画。そこからどれだけの笑いや感動を世の中に届けられるのか、今後の活躍が楽しみだ。