
働く女性を集めた社会人サークル「悪女学研究所」を主宰する著者。本書は「悪女の仕事術」とインパクトのあるタイトルだが、女性が仕事とプライベートを幸せにコントロールしていくための賢いテクニックを記した、女性に向けたまっとうなビジネス書だ。著者が経験から学んだ、だれでもマネできる「女性が仕事で成功するポイント」46項目を公開。全てに共感できなくとも、自分にとって有効利用できるものを興味本位で真似てみるのも面白いのではないだろうか。

「悪女」の仕事術ということなので、どんな悪女テクニックを習得できるのかとワクワクして読み始めた。もちろん、よくあるノウハウ本に書かれているものもあるが、心に“ズキン”とくるものも。「自分よがりな努力に逃げるな」とか「ガンバルことにさほど意味はない」・・・とか。自分にとって新しい考えだったので、読み終わった後、どんな心境の変化が表れるか期待大です。
株式会社アップウェブ
代表取締役
悪女学研究所 所長
藤田 尚弓さん
全国初の防犯専従職として、地方警察署に勤務後、銀座ホステス、警備会社で営業職のキャリアを積み、会社始まって以来の女性管理職に抜擢。退職後、2006年にWeb制作会社「アップウェブ」起業。今年1月、悪女テクニックをまとめた「『悪女』の仕事術」(ダイヤモンド社)を出版
「悪女の仕事術」というタイトルが印象的ですが、藤田さんの意味する「悪女」とはどういうことですか?

「悪女」と聞くと計算高く、裏表のある、男を上手く利用して生きている女性というイメージがあるかもしれませんが、ワタシの考える悪女の定義は少し違います。
社会の中で賢く仕事とプライベートを送るために必要な考え方と戦略を実行できる女性のことです。いい人に甘んじて、ナメられる「キャンディーガール」、男性社会に真っ向から立ち向かう「鉄の女」、そのどちらでもない生き方が「悪女戦略」なのです。
この本を執筆しようと思ったきっかけは何ですか?

ワタシは元々優秀だったわけではなく、人の力を借りながら成果を出していくタイプ。引き立てられたり、応援してもらう事が多いので「あの人ばかりズルイ」「人たらし」などと悪女呼ばわりされることもありました。
今までワタシの出会ったデキる女性は皆、よく考えてから行動されています。彼女たちは自分の強みを活かした作戦や、人に動いてもらうための効果的な言葉を選び、相手を立てる女性らしさや強さを有効的に表現し、チャーミングに行動します。やみくもに努力したり、ありのままの自分のキャラだけで勝負しても効率が良くないという事を体感ベースで理解しているのだと思います。
考えるという一手間を省いて行動してしまっている為に、実力を出し切れていない女性は少なくありません。それって勿体ないですよね。作戦を立てるという一手間が抜けているだけなのに実力がないと勘違いしてしまっている人に、もっと自分のポテンシャルを感じてほしくてこの本を書きました。
この本では再現性があるテクニックを46紹介しています。どれも難しくないので、ぜひ試して役立てていただければと思います。
藤田さんご自身は、紹介されている悪女テクニックをどのように身につけられたのですか?

社会に出てから、さまざまな失敗をしながら身につけてきました。ちょっとした伝え方や言葉の選び方でも結果は大きく変わったりしますよね。職場で能力を発揮できなかったり、複数回結婚に失敗したのも「よく考え作戦を立てる」という事をせずに、やみくもに努力していた結果だと思います。
藤田さんは2度、会社を起し女性社長となられていますが、幼い頃からそのような夢を持たれていたのですか?

なぜか高校生の時に「社長になる」と話していました。ですが、実際に就職したのは、どちらかというと役所のような職場環境だったので、
「社長になる」とか「バリバリ働く」などという感覚は薄れていってしまいました。
離婚をきっかけに銀座のクラブに転職してから「仕事観」が変化しました。数字がすべての厳しい世界でしたし、大企業の経営者や時代の成功者の方のお話を聞く機会に恵まれたことも要因だったと思います。「こうなりたい」というロールモデルがたくさんいたので、その人達の勧める本だったり習慣は真似るように努力しました。
最後に働く女性に向けてメッセージをお願いします。

1つ目は「行動する前に考える」。そして2つ目は「負ける土俵では戦わない」。弱みを解消することにパワーを使うより、それを「強み」に活かすほうが成果を出しやすいのです。身を置く場所が変わるだけで評価が変わることもありますので、「ワタシなんて」とセルフイメージを下げないようにしてほしいと思います。
よく「自分の強みがどこなのか分からない」とおっしゃる方がいらっしゃいますが、とても勿体ないことだと思います。自分の強みと弱みを知っておくということは、ビジネスパーソンとしても重要なポイント。
自分の強み、弱みを分析してみたいという人はマーケティング手法でよく使われるSWOT分析と自分インタビュー、「私ってどういう人?」と5人に自分のことをインタビューする方法がオススメです。年齢や性別、親しい人、あまり知らない人など異なったターゲットに質問すると多方面から見られている自分が分かりますよ。